2011年6月10日金曜日

トンネル効果(2011.6)

ここに高さ10mのコンクリート製の壁があるとします。

反対側にいる人に声をかけると聞こえます。

これは声が波の性質をもつために起こる回折という現象です。

では次に5面がコンクリートの箱を作り

反対側にいる人に声をかけるとなかなか聞こえません。

壁の持っている位置エネルギーに対して、

声の持っている運動エネルギーが小さいということです。

ではお互いに携帯電話で話をします。

今度は聞こえます。

携帯電話の波がコンクリートを貫通しているということです。

電波がコンクリートの分子の隙間をすり抜ける事により

聞こえるわけです。

これを量子学ではトンネル効果と説明しています。

江崎玲於奈さんがノーベル賞を貰ったのはこの理論です。

トンネル効果の応用例としては、

走査型トンネル顕微鏡、エサキダイオード、フラッシュメモリなど。

理論が技術をリードしている例です、

偶然では技術は生まれません、

理論を追求しての偶然により技術は進歩します。

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