2011年6月3日金曜日

水害(2011.6)

なだらかな平地で普段は何の災害もないような土地。

川が穏やかに流れ肥沃で住みやすい。

この穏やかが曲者。

豪雨があると、一帯の土地から雨が流れ込み川が増水。

川が穏やかなのが仇(あだ)となり、

水が捌(は)けないから水位は上昇、

溢れるか土手が決壊して洪水となる。

これを防ぐには土手を高くする以外に手はない。

毎年の防災費は嵩(かさ)み土手はどんどん高くなり、

見上げるような土手の下で人々は暮らすこととなる。

結果穏やかな川を見ることなくコンクリートの壁に囲まれて暮らす。

面白くもなんともない生活。

先祖代々の土地だからということで、

この先もコンクリートでうっとおしいまま。

日本にはそういう場所はかなりある。

津波にあった被災者と同じで、

災害に会っても会っても日本人の生活は災害を取り入れ、

営々と生きてきた歴史がある。

仕方が無いということでそのまま住み続けるか、

違う安全なところに住むかはその人の考え方ひとつ。

住めば都といいますが、移住しても年月が経てばそこの住民になり、

先祖代々の土地になる。

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