鉄の引張り応力は25kg/mm2程度。
引張り応力とは引っ張って破断する力。
この鉄を引っ張りちぎるには25kg/mm2以上の力が要る。
ここに建築で良く使う10㎜の鉄筋がある。
断面積は78.5㎜2。
引っ張って千切ってしまうには、
78.5㎜2×25kg/mm2=1,962.5kgの力が必要である。
鉄を加工するときに鉄板を切り落とすには、
30kg/mm2以上の力を加えれば鉄は切れるから、
機械の設計は30kg/mm2を基準としておこなう。
例えば長さ2m、厚さ3㎜の鉄板を切り落とすには、
単純に200㎜×3㎜×30kg/mm2=18,000kg⇒18トン。
安全率を入れて50トン程度の油圧のせん断機に入れて切る。
では日本刀で鉄板を切るとすれば、
人間の出せる力は、刃先にかかる力500kgとし、
鉄板の厚さをt、長さを30cmとする。
鉄板の端から一気に切るとして、
300㎜×t㎜×30kg/㎜2=500kg。
t=0.055㎜。
鉄板屋根の厚み程度のブリキは日本刀で切れるということ。
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