墓(2015.9)

少子化で核家族化。

親が死んだ家を子が、もて余す。

ついでに墓も、もて余す。

我々の親の世代までが

先祖だ、家督だ、墓だの意識は強い。

我々以降はこの意識は薄れてしまった。

墓は年に二回お参りするだけで

とくに行事にも思い入れは少ない。

墓は親が死ねば無縁仏化し捨て置かれ、

坊主も代が変われば繋がりが切れてしまう。

墓や位牌やを拝むという風習も無くなりつつある。

墓を移動するのに坊主を呼んで念を抜き移動後、念を入れる。

結構な金がかかる。

念ってなんやねん、誰も見たことがない。

余裕がないから放っておいたら

いつの間にか無縁仏化し捨て置かれる。

毎年の掃除代、拝み代が入らないから

墓石は一ヶ所に集められて石の塊ができる。

全国の話だからその数は１０万基、２０万基という

膨大な数になる。

墓の最終の行き場は石を砕いてクラッシャー、採石となる。

墓の採石は他と混ぜられてコンクリートが作られビルができる。

こんなもんだから気にしたらあかん。

お宅のビルも墓石でできています。

お宅の塀の基礎は破壊した墓石、

墓そのままで積んでないから良しとしよう。