今の時期、木通(あけび)に似た実をつける。
熟してもアケビのように実は割れない。
熟したのは暗紫色になりわかる。
郁は、日常使う機会のない漢字ですが、
香気の盛んな様子、芳しい、
文化水準が高いなどの意味があります。
よい香りの漂う様子を表す馥郁(ふくいく)という
使い方をする。
郁子(むべ)を収穫し置いておくと周辺がいい匂いになる。
よい香りの漂う実(子供の意味)をつけるから
郁子(むべ)という漢字を当てた。
ではなぜ【むべ】と言うのか。
昔この実を朝廷に献上した。
苞苴(おおむべ)朝廷に献上する。
苞苴(おおむべ)とは、藁わらなどを束ねて、
中に魚・果物などの食品を包んだもの。
藁の中に郁子(むべ)の実を入れて
朝廷に献上したというわけです。
このことから実を【むべ】と呼び
【郁子】の漢字を当てたということです。
宜(むべ)なるかなという言葉があります、
現代では死語になっていますが。
宜(むべ)なるかなとは、
もっともなことだ、いかにもそのとおりだ、という意味。
この宜と郁子は何の関係もありません。
実を割ると
黒い種のまわりに寒天のようなどろっとした
物がついていて、カエルの卵の大型の感じ。
食べると甘いが感触は気味悪い。
お菓子がなかった昔は先を争って食べたと思う。
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