2017年11月22日水曜日

郁子(2017.11)

郁子(むべ)【木通(あけび)科ムベ属

今の時期、木通(あけび)に似た実をつける。

熟してもアケビのように実は割れない。

熟したのは暗紫色になりわかる。

郁子(いくこ)と書いて郁子(むべ)と読む。

郁は、日常使う機会のない漢字ですが、

香気の盛んな様子、芳しい、

文化水準が高いなどの意味があります。

よい香りの漂う様子を表す馥郁(ふくいく)という

使い方をする。

郁子(むべ)を収穫し置いておくと周辺がいい匂いになる。

よい香りの漂う実(子供の意味)をつけるから

郁子(むべ)という漢字を当てた。

ではなぜ【むべ】と言うのか。

昔この実を朝廷に献上した。

苞苴(おおむべ)朝廷に献上する。

苞苴(おおむべ)とは、藁わらなどを束ねて、

中に魚・果物などの食品を包んだもの。

藁の中に郁子(むべ)の実を入れて

朝廷に献上したというわけです。

このことから実を【むべ】と呼び

【郁子】の漢字を当てたということです。

宜(むべ)なるかなという言葉があります、

現代では死語になっていますが。

宜(むべ)なるかなとは、

もっともなことだ、いかにもそのとおりだ、という意味。

この宜と郁子は何の関係もありません。

実を割ると
黒い種のまわりに寒天のようなどろっとした

物がついていて、カエルの卵の大型の感じ。

食べると甘いが感触は気味悪い。

お菓子がなかった昔は先を争って食べたと思う。

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