中学生辺りに聞いたことのある
ドイツのカール・ブッセという詩人の詩
【山のあなた】
山のあなたの空遠く
幸い住むとひとのいう
ああ、われひとと尋(と)めゆきて
涙さしぐみかえり来(き)ぬ
山のあなたになおとおく
幸い住むとひとのいう
●意味は、山のずっと彼方に「幸せの理想郷」がある
というので尋ねて行ったが、
どうしても見つからず涙ぐんで帰ってきた。
あの山の、なお彼方には「幸せの理想郷」があると、
世間の人々は語り伝えるのだ。
この詩に人生のすべてが集約されているようだ。
他所に求めても無い。
パワースポットでは無理だ。
眺(なが)めていては手に入らない。
幸せの理想郷はこの世にない。
苦労があってこそ幸せの理想郷が見える。
山とは苦労の事。
【苦労のあなた】
苦労のあなたの空遠く
幸い住むとひとのいう
ああ、われひとと尋(と)めゆきて
涙さしぐみかえり来(き)ぬ
苦労のあなたになおとおく
幸い住むとひとのいう
●苦労をもってしても
どうしても見つからず涙ぐんで帰ってきた。
では幸せの理想郷とはなにか。
他を見ず身の丈の中で生きる。
その中で笑い、時には悲しみ、自然に同化して生きる。
こんなところでしょうか。
幸せの理想郷は、心の中にある。
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