2017年8月3日木曜日

ワイヤー(2017.8)

ハウステンボスのワイヤーが切れた。

体重70㎏の人が20mの高さから落下したとき

ワイヤーにかかる力はどのくらいか。

静かに離した物体が、重力によって20m落下すれば、

加速度:a = -g、速度:v = -gt、初速度はゼロとする。  

落下距離:y = -(1/2)gt^2

最初の地点はy=0 なので、y=-20 (m) となるのは

-20 = -(1/2) * 9.8 * t^2 より

t =2.02s、そのときの速度は

v ≒ - 9.8 * 2.02 =19.7 (m/s)

従って、70 kgの物体が20m 落下して

地面に衝突して速度ゼロになれば、

その運動量の変化は

70 (kg) * 19.7 (m/s) =1379 (kg・m/s)。

ワイヤーには1,379㎏の力がかかる。

ワイヤーの安全耐荷重は20㎏/mm2。

4倍の安全率を見れば

1,379㎏×4÷20㎏/mm2=275.8mm2の太さが必要。

d2=4×275.8÷3.14

d=18.7mm。

直径18.7mmのワイヤーを使って安全だということです。

ニュースでは切れたワイヤーは6.35mm。

安全率1倍なかったんだから切れるの当たり前やろう。

安全率1倍なくて切れなかったのは鋼の降伏点まで

ワイヤーががんばっとったんや。

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